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オイル漏れ修理の費用はいくら?修理の期間は?

車に長く乗っていると、オイル漏れを経験することもあるでしょう。

そもそもオイル漏れの原因は、シーリング材やオイルシールの経年劣化によるものがほとんどです。

なので年数が経っている車からオイルが漏れてくることは、しょうがないことなのです。

消耗品の交換と割り切っていいかと思います。

とはいえ初めてオイル漏れを経験する場合は

  • 修理代いくらかかるの?
  • 安く直す方法あるの?
  • 長期入院?
  • 車買い替えた方がいいかな?

など不安や疑問がたくさんありますよね?

そこでこの記事では現役の自動車整備士の筆者510が、オイル漏れの修理にかかる費用や修理期間の目安などをまとめてみます。

オイル漏れになって修理費用を事前に知っておきたい方などご覧くださいませ。

目次

エンジンオイル漏れとは?

まずエンジンオイル漏れとは何か?再確認しておきましょう。

エンジンオイルにはエンジン内部の「潤滑・清浄・防錆・気密・冷却」の5つの役割があり、エンジンが正常に機能するために欠かせない役割があります。

エンジンオイルがオイルシール不良などで外に漏れ出すことを「エンジンオイル漏れ」と言います。じわりと滲む場合やポタポタと漏れ出す場合もありその症状はさまざま。

また、エンジン内部でのオイル漏れである「オイル上がり」や「オイル下がり」などもオイル漏れの一種です。オイル上がりやオイル下がりは燃焼室にオイルが入り込み、オイルがガソリンと一緒に燃えるので、マフラーから白煙を吐くような症状がでます。

エンジン外部へ漏れ出すものと、エンジン内部に入り込むことの2種類ありますが、一般的には外部にオイルが漏れだすことを「オイル漏れ」と表現します。

またエンジンオイルドレンボルトのゆるみや、ドレンパッキン無交換による人為的なオイル漏れもあります

オイル漏れを放置すると危険?

ではこのオイル漏れを放置するとどうなるのでしょう?

エンジンオイル漏れを放置すると、最悪車両火災になり大変危険です。エンジンオイルが高温に熱せられたマフラーに垂れると引火する恐れがあります。

またオイルには冷却効果がありますが、オイル漏れによりこれが失われるとエンジンの焼きつきを起こします。走行中に急停止することになり危険です。

オイル漏れをしたまま走行したらどう危険なのかは、以下の記事で詳しく解説しています。

オイル漏れのまま走行したら危険?最悪なシナリオもあり得る

オイル漏れの応急処置はある?

オイル漏れをしている場合2つの応急処置があります。

  1. 漏れ止め剤を使う
  2. 粘度の硬いオイルを使用する

漏れ止め剤を使う

オイル漏れの程度によりますが、軽度なオイル漏れの場合「エンジンオイル漏れ止剤」などのケミカルを使うことでオイル漏れが止まる可能性があります

オイル漏れの原因はオイルシールの劣化によるものがありますが、このシールの弾力性や伸縮性を回復させる効果のあるケミカル剤を使うことで、漏れが止まるというものです。

またオイルパンやフロントカバーのオイルシーリングより漏れ出している場合は、漏れてる箇所に直接スプレーを吹きつけ漏れを止める種類のものもあります。

いずれもオイル漏れが軽度なものに効果があり、オイルシールそのものが破損している場合や部品の破損などの場合は効果がありませんが、低価格でオイル漏れが直る可能性もあるため、試してみてもいいでしょう。

オイル漏れに効果のある添加剤は以下の記事で紹介しています。

エンジンオイル漏れに効果あり!プロが使う漏れ止め添加剤の紹介

粘度の高いオイルを使う

柔らかいオイルから粘度の硬いオイルを使うことで、オイル漏れが軽度になる可能性があります。

オイルの粘度は「0W-20」などの表記します。Wの前の数字はオイル低温時の粘度、Wの後の数字はオイルが高温時の粘度を数字で表しますが、数字が高いほど粘度が高く固いです。なので「10W-40」などの固めのオイルを使うことで漏れを和らげる効果が期待できます。

しかし、車によって使用できるオイル粘度はかわってきますので、オイルメーカーや車の取扱説明書などで仕様できるオイル粘度を確認する必要があります。

またオイル漏れの根本的な原因を解決しているわけではないので、過度の期待は禁物です。

車検は通るの?

ではオイル漏れをしている車は車検に通るのでしょうか?

結論ですが、オイル漏れをしている車は車検は通りません

前述したようにオイル漏れをしていると車両火災などの危険があるため、当然車検は通りません。しかしオイル漏れには程度がありますよね。

オイルがにじみ出ているくらいであれば、そのまま車検は通ってしまうこともよくあります。

体感的ではありますが、オイルがしずくになっているようであればNGになります。しかしこれは検査員の判断になるところです。

オイル漏れをしている車は車検に通るのかはこちらで詳しく解説しています。

オイル漏れはどの程度なら車検は通る?【プロが解説】

エンジンオイル漏れ修理の費用と期間の目安

オイル漏れには様々な要因がありますが、原因別に修理費用をまとめてみます。

スクロールできます
オイル漏れ箇所修理費用目安修理期間
ドレンボルトのゆるみ3000円15分
オイルパン3万円~1~2日
クランク・カムシャフトオイルシールF側2万円~1日
クランクシャフトオイルシール(ミッション側)4万円~1~2日
フロントカバー3万円~1~2日

詳しく解説していきますね。

ドレンボルトのゆるみ

エンジンオイル漏れで多いのがオイルパンについているドレンボルトからの漏れです。

オイル交換時にドレンパッキンを未交換の場合によく起こります。

その場合はパッキンの交換だけでいいので、修理金額はオイル交換と同等、修理時間はオイル交換と同じ15分程度です。

しかしドレンボルトの締めすぎなどでオイルパンが破損している場合は、オイルパンの交換が必要になってきます。

オイルパン

オイルパンのパッキン劣化によるオイルにじみも定番です。

症状が悪化する前にパッキンの交換(再シーリング)をオススメします。

修理はオイルパンの脱着が必要ですが、車種によって作業手順が違うので修理費用も大幅に違ってきます。

ホンダのN-BOXを例にすると約3万円ほど。

参考にしてみてください。

修理期間はシーリングの乾燥などがあるので、1泊2日のケースが多いですね。

稀にオイルパンの亀裂が原因でオイル漏れになる場合もあります。その場合高額修理になる可能性もある。以下の記事を参考にしてみてください。

【アウディS1】オイルパンからのオイル漏れ修理費用は?

クランク・カムシャフトオイルシールF側

最近は少なくなりましたが、カムシャフトやクランクシャフトのオイルシールからのオイル漏れも定番です。

10年10万キロほどで漏れるケースが多いように思います。

タイミングベルト付き車では、ついでにタイミングベルトやその他の消耗品を交換するケースが多いので、別途部品代がかかります。

オイルシールのみの交換では2万円ほどですが、タイミングベルト一式を交換するとなると5万円~とやや高い修理費用となります。

また修理期間も1~2日と入院となるケースが多いですね。

クランクシャフトオイルシール(ミッション側)

クランクシャフトのミッション側からのオイル漏れは、ミッションの切り離しが必要となりますので重整備となります。

500円ほどの部品ですが、工賃が圧倒的に高く4万円~となります。

脱着にするついでに消耗品を交換するケースもあるので、整備工場と綿密な打ち合わせをしておくことをオススメします。

修理期間は1~2日となることが多いです。

フロントカバー(タイミングチェーンカバー)

フロントカバーとはタイミングチェーンを覆っているカバーになります。

シーリングの劣化によりオイル漏れをするので再シーリングとなります。

車種によってはエンジン脱着が必要な場合があることや、タイミングチェーンやテンショナーの消耗品の交換もできればしたいところなので高額になるケースもあります。

ホンダN-BOXの場合、フロントカバーの再シーリングのみで約3万円の修理費用なので、タイミングチェーンやテンショナーなどの消耗品を交換する場合は5万円オーバーの高額修理となります。

修理期間もエンジン脱着などある場合は2日要することもあります。

オイル漏れの確認方法

これまでオイル漏れの修理費用や修理期間の目安を述べましたが、これはどこからオイルが漏れていいるかが分かっていない参考になりませんよね。

実際にプロの整備士がやっている作業としては、漏れている個所のオイル汚れを綺麗に洗浄して、エンジンをかけたり、走行したりして漏れている個所を目視で判断します。

しかしすべて目視だけでわかるかと言えばノーで、時には周りの部品を外したり、経験で判断をしたりします。

と文字にするととても簡単な作業に聞こえますが、実際は大変な作業なのでオイル漏れの確認作業はユーザーが行うのではなくプロに任せるのがいいでしょうね。

オイル漏れを直さない選択肢もある

車のオイル漏れは基本的には車検は通りませんし、そのまま放置して乗り続けると最悪車両火災の原因にもなりますので、修理が必要です。

しかし、あまりにも修理費用が高い場合は、車の乗り換えを検討してもいいでしょう。

そもそもオイル漏れをする原因は、オイルシールなどのゴムの部品の劣化です。と言うことは他の部品も同じように劣化している可能性が十分に高いです。

となると、オイルパンのオイル漏れを修理して、数か月後にまたフロントカバーからのオイル漏れ!修理費いくら払えばいいんだよ!という連鎖になる可能性も十分にあります。

今後トラブルが増え続ける車を乗り続けるのか、サクッと車の買い替えをするのか検討した方がいいかもしれませんね。

修理か買い替えかを悩んだ時は、以下の記事を参考にしてみてください。

修理か買い替えに悩んだ時のチェックポイント

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