「車の修理代、30万円です」
車屋さんでこう言われたら、ちょっと固まりますよね。俺ならまず「えっ、そんなに?」って聞き返すと思います。
でも、そこで慌てて買い替えを決めるのは、ちょっと待ってほしい。30万円かけて直したほうが得な車もあれば、その30万円を次の車に回したほうがいい車もあるからです。
自動車整備士としていろいろな車を見てきた経験をもとに、修理か買い替えかを判断するときの考え方をまとめました。最後には「今の車がいくらで売れるか」を調べる方法も紹介します。
先に結論:修理費だけで決めないこと。①保証・無償修理の対象か、②あと何年乗るか、③修理後にかかる維持費、④今の車の査定額を比べて判断しましょう。
車は修理と買い替え、どっちがお得?
答えは車の状態と、この先どう使いたいか次第です。単純に「修理が20万円なら修理、30万円なら買い替え」と線引きはできません。
例えば、まだ新しくて気に入っている車なら30万円の修理でも十分選択肢になります。一方、年式が古く、次の車検も高くなりそうなら10万円の修理でも悩むところ。
だから、まずは次の5つを確認してみてください。
- 修理内容と見積金額(他の修理方法はないか)
- メーカー保証・リコール・保証延長の対象か
- 年式・走行距離・これまでの整備履歴
- あと何年、何kmくらい乗るつもりか
- 今売ったらいくらになるか、買い替える場合の総額
修理代10万・20万・30万・50万円ならどう判断する?
金額別にざっくり考え方を整理しました。ただし、これは買い替えの基準額ではなく、見積もりを見たときに確認したいポイントです。
| 修理見積もり | まず考えたいこと |
|---|---|
| 10万円 | 消耗品・部分修理なら、車の状態が良ければ修理が有力 |
| 20万円 | あと何年乗るか、車検費用と合わせて判断 |
| 30万円 | CVT・エアコンなどの高額修理なら別の修理方法や査定額も比較 |
| 50万円 | 車の市場価値、買い替え費用、今後のリスクを本格的に比較 |
例えば30万円の修理であと3年安心して乗れそうなら、修理代だけを単純計算すると年間10万円。一方、買い替えにも車両代や諸費用がかかります。もちろん税金・車検・追加修理などは別に考える必要がありますが、こうしてこれから使うお金で比べると判断しやすくなります。
俺なら修理をおすすめするケース

年式が新しい・保証が使える
まだ新しい車なら、まず保証を確認。一般保証・特別保証に加えて、車種によってはリコールや保証延長が関係することもあります。有償修理の見積もりが出ても、対象か確認する価値はあります。
「CVTから異音がするから、もう廃車かな」と思っていたN-BOXが、保証延長の対象だった――そんなケースもあります。故障箇所や条件次第なので、販売店に車台番号で確認してもらいましょう。
タイヤやブレーキなど、必要な消耗品の交換
タイヤ4本やブレーキの整備で10万円を超えることもあります。でも、消耗品が必要になっただけで車を手放すのはもったいないことも多いです。
ただ、車検・タイヤ・他の故障が同時に重なったら話は別。合計金額を出してから考えたいですね。
ローンが残っていて、買い替え負担が大きい

ローンが残っていると売却代金だけでは完済できず、手元から追加で支払う必要が出る場合があります。所有権留保がある場合は、売却に伴う手続きも必要です。
「修理代を払うのが嫌だから乗り換えたら、残債と次の車のローンで家計がきつくなった」では本末転倒。ここは慎重に計算したいところ。
買い替えを検討したほうがいいケース

古い車で、修理が続いている
年式や走行距離だけで車の寿命は決まりません。ただ、修理履歴を振り返って、オイル漏れや冷却水漏れ、足回りの不具合などが何度も出ているなら、今後の維持費も見積もりに入れたいところです。
たとえば「今回はCVTを30万円で直した。でも半年後に別の箇所の修理が必要になった」という可能性もゼロではありません。もちろん、CVTの故障だけでエンジンも壊れると決まったわけではないですよ。
事故・水没で大きな損傷がある

大きな事故や水没の場合は、見えている箇所だけ直せば終わりとは限りません。修理の可否、安全性、追加費用、保険金などを確認して判断しましょう。
車検と高額修理が同時に来た
「CVTの修理30万円、さらに車検で15万円」。こうなると、一度立ち止まりたくなりますよね。
ただし、車検が残っているから必ず修理が得、車検前だから必ず買い替えが得、というわけでもありません。次の車の購入費まで含めて比較することが大切です。
CVTやエンジンの高額修理は、買い替え判断のきっかけになる
CVT内部のベアリングやプーリーなどに不具合があると、部分修理が難しく本体交換になることがあります。そうなると費用は数十万円になることも。
ただ、最初から「CVTを全部交換」と決めるのは早いかもしれません。音の原因が本当にCVTなのか、保証の対象ではないか、リビルト品や中古品で費用を抑えられないかを確認しましょう。
CVTから「ブーン」「ウィーン」と音がする場合の原因や修理費用は、CVTの異音と修理費用を解説した記事にまとめています。
修理か買い替えか迷ったら、まず今の車の査定額を知っておこう

ここ、意外と見落としがちです。修理の見積もりは取るのに、今の車がいくらで売れるかは調べていない人が多いんです。
例えば「修理代は30万円。車の査定額は40万円」なら、買い替えの資金計画が立てやすくなります。逆に査定額がほとんど付かないなら、修理して乗るほうが現実的な場合もあります。
ただし査定額は車種・状態・故障内容で大きく変わるし、修理後の査定額が修理費の分だけ増えるとは限りません。まずは現状のままの査定と修理見積もりを比べるのがおすすめ。
故障していても売れる?買取先は車の状態で選ぼう
「異音がある車を査定に出すのは気が引ける…」という人もいるかもしれません。でも、故障車や事故車でも買い取ってくれる業者はあります。もちろん、車の状態によっては値段が付かないこともあるので、そこは正直に考えておきましょう。
| 車の状態 | 相談先の候補 |
|---|---|
| 通常走行でき、状態も比較的良い | 一般の車買取・オークション形式の査定 |
| 故障はあるが走行できる | 故障内容を申告して一般買取と専門買取を比較 |
| 不動車・重大故障・事故損傷が大きい | 故障車買取・廃車買取。引き取り費用も確認 |
走れる車なら、通常の買取査定を比較
普通に走れる車なら、まず一般の買取査定も候補。複数社から査定額を比較したい人はカーセンサー、やり取りをまとめたい人はオークション型サービスも検討できます。
ユーカーパックは俺も利用した経験があります。査定の流れや気になった点はこちらの体験談で紹介しているので、気になる人は見てみてください。
動かない車や重い故障なら、廃車買取も比較
CVTが壊れて動かせない車や、大きな修理が必要な車なら、廃車買取に相談する方法もあります。レッカー代・手続き費用・査定条件などは業者ごとに確認してください。
「修理に数十万円かかるけど、売るならいくら?」と思ったら、まず査定条件だけでも確認してみてください。
ナビクル廃車買取の案内を見る
※査定を申し込む前に、各サービスの最新の対象条件、個人情報の取り扱い、手数料や引き取り条件を確認してください。リンク先の案件が現在も有効かどうかは公開前にチェックをお願いします。
修理か買い替えか、最後はこの3つを比べよう
- 修理費:直すために今いくら必要で、その後何年乗るつもりか
- 買い替え費:次の車の本体・諸費用から今の車の査定額を引いた負担はいくらか
- 今後の安心:修理後の保証・車の状態・これからの維持費をどう考えるか
俺は「高い修理=すぐ買い替え」とは思いません。気に入っている車を直して長く乗るのも、十分いい選択です。
ただ、高額修理の見積もりを見て悩んでいるなら、修理金額だけで結論を出さずに査定額も一度確認して、数字を並べてみる。これだけで、ずいぶん判断しやすくなりますよ。

