こんにちは整備士ノートです。
今回は走行時に異音がするとのことで入庫した、NT31のエクストレイルの修理レポートです。
結論から言いますとウォーターポンプからウォーンという異音がしていて原因はウォーターポンプでした。
ウォーターポンプからの異音はどの車でも起こる定番的な故障ですので、今回のレポートを参考にしてみてください。
車の異音では様々な個所から出る可能性がありますし、異音の種類にも様々あります。具体的には
- エンジンやエンジン補機類による異音
- 悪路走行時に出る足回り系の異音
- 風切り音やスライドドアなどのボディ系の異音
その中で今回はエンジン補機類であるウォーターポンプの異音でした。
症状
お客様からは80㎞/hくらいの走行で「エンジン音が大きくなる」ということ。これだけでは全く分からないので試乗してみました。
近くに最高速度80㎞/h出せるバイパスがありますのでそこまで車を走らせます。約20分くらい経ったら問題の異音が発生しました。
音は「ウォーン」と唸る感じで、エンジン回転数と同調する感じで鳴ります。
ポイントは
- エンジンが温まると鳴る
- エンジン回転数と同調する
この2点ですね。
修理
診断
走行距離的にはどこが壊れてもおかしくないのですが、上記の症状から予想するに怪しいと思われる箇所は次の2点
- ウォータポンプ
- オルタネータ
異音はエンジンの回転数と同調するので、ベルト周りに原因があると予想しています。音の種類からしてベアリング系ですしね。
どちらかを特定したいのでファンベルトを外して、直接プーリーを触って触診します。
オルタネータの方は、ガタつきやゴリ感もなく一見良好。しかしネット上ではワンウェイクラッチ付きのプーリーが良く壊れると評判。しかし異音の原因になる感じではないと、この段階では判断しました。
そしてウォーターポンプの方はかなり小さいのですがガタ付きがありました。回してみた感じの違和感はありませんが、異音が出るかは判断が付きません。
「とりあえず交換してみるしか判断が出来ない」
異音の修理は残念ながらこんな感じの修理方法になることが多いです。お客さんにもその旨を伝えウォーターポンプの交換で様子を見てもらう事に。
ウォーターポンプの交換
ウォーターポンプの交換は
- LLC(クーラント)の抜き取り
- ファンベルトの取り外し
- ウォーターポンプ交換
- LLC注入(エア抜き)
この4工程で終わりで、交換作業自体はボルト4本外すだけですので簡単でした。
試乗で確認
ウォーターポンプで異音が止まると100%自身が無かったので、ドキドキの試乗でした。30分以上走らせて確認しましたが、ウォーンと言ったエンジン回転数と同調するような異音は止まりましたので修理完了としました。
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修理費用
気になるのは修理費用ですよね。今回の異音(ウォーターポンプの交換費用)は次のようになりました。
部品代 | 工賃 | |
ウォーターポンプ | 8610円 | 12750円 |
LLC | 4800円 | |
合計 | 26160円 |
まとめ
今回は18万キロを超えた過走行気味の、どこが壊れてもおかしくない車でしたがすんなりりと原因が見つかり良かったです。
特に異音という故障は原因の特定がなかなか難しいので、ユーザー側の理解も必要となります。
そして今後異音だけではなく様々な故障が出てきそうな予感です。
またファンベルトやオートテンショナーを交換していない場合は、これらの部品を交換するのがイイですよ。作業した記事がありますのでご覧ください。
なお、異音が出てきて修理しようか車の乗り換えをしようか考えてる場合もあるかと思います。以下の記事を参考にしてみてください。