タイヤ

自分でタイヤ交換をするやり方を紹介

タイヤ交換を自分でやったことがないけどやってみたい!

そんな人に向けて、タイヤ交換を自分でする方法について詳しく解説します。

  • スタッドレスタイヤへの交換
  • パンク時のスペアタイヤ交換

こんな時、自分でタイヤ交換できればいいですよね。

整備工場やガソリンスタンドにタイヤ交換をお願いすると工賃が発生しますし、そもそもタイヤ4本を持ち込むのが大変。

パンク時はロードサービスがいつ来るかわからないので不便!なんて場合もあります。

そんな時は自分でタイヤ交換をすれば問題解決です。今回は現役整備士の私がタイヤ交換の方法をわかりやすく説明しますのでご覧ください。

緊急時にタイヤ交換が出来るように車載工具での交換方法をメインに紹介、そしてあったら便利な工具なども紹介していきますね。

安全な場所で作業する


まず

タイヤ交換は安全な場所で作業をしましょう。

  • 交通量が多い
  • 坂道
  • 砂地など柔らかい地面

上記のような場所はジャッキが倒れたりなど、危険なので避けましょう。

平坦な場所でコンクリートやアスファルトのような硬いところが理想です。

パンクやバースト時でも坂道や悪路でのタイヤ交換は危険ですので、出来る限り安全で平坦な場所に移動しましょう。

またAT車ではPレンジに入れ、MT車ではローギアに入れ、パーキングブレーキをかけて車が動かないようにしておきましょう。

必要なもの

ジャッキとレンチ

タイヤ交換に必要な工具は、「ジャッキ」と「レンチ」があれば基本的には作業は出来ます。

ほとんどの車に搭載されていますので緊急時でも対応できるでしょう。

工具の位置は取扱説明書に記載されています。

ですが便利工具があればさらに楽に作業ができます。

ジャッキには車載工具のパンダジャッキの他に、油圧ジャッキがあります。小型から大型までありますが、あれば楽にジャッキアップできます。

レンチも車載工具では力が入りにくいので、柄の長いレンチがあれば作業性は向上します。

車とホイールに合ったナットを用意

またスタッドレスタイヤに交換する場合は、そのホイールにあったホイールナットを用意する必要があります。

注意する点はナットの取り付け座の種類とピッチです。

画像引用:KYO-EI

各メーカーによってナットの取り付け座が違います。

  • ホンダ→球面
  • トヨタ→ストレート

など純正ホイールのみでしか使えない場合がありますので注意が必要。

ホンダ車(球面)・トヨタ車(ストレート)に社外のホイールを取り付ける場合は、テーパーのナットを用意する必要があります。

画像引用:KYO-EI

また当たらにナットを用意する場合は、ナットサイズやピッチを合わせる必要があります。詳しくはこちらのサイトを参考にしてみてください。

参考サイト:ホイールナットのサイズやピッチについて

 

スペアタイヤに交換する場合は、車に付いているホイールナットがそのまま使えます。

またロックナットと呼ばれる盗難防止用のナットが装着されている場合は、ロックナットを取り外す専用の工具(ソケット)が必要です。

タイヤ交換に必要な工具
  • レンチ
  • ジャッキ
  • ホイールに合ったナット、ロックナットソケット

タイヤ交換手順

それでは具体的な作業を説明していきます。

ホイールキャップの取外し

ホイールキャップが付いてる車両は取り外しましょう。

マイナスドライバーなどでこじれば取り外せます。

徐々にこじっていくようにしましょう。外れにくい場合はホイールキャップの外し方を説明した記事がありますので参考にしてください。

ホイールナットを緩める

まずジャッキアップする前にホイールナットを緩めます

先にホイールナットを緩めておかないと、ジャッキアップ後にはホイールが回転して緩めることが出来ないからです。

この時ナットは取り外さず緩めるまでにとどめます。

ホイールナットにレンチを入れ反時計回りに回して緩めます。(一部商用車では逆ねじになっている車両もあります)

下に向かって押す方向でも、上に向かって持ち上げる方向でもOKです。

やりやすい方で良いのですが、コツとしては瞬時に力を入れる方が緩みやすいです。レンチが外れてナットを傷めないようにすることが注意点です。

さらに十字レンチやスピンナーハンドルがあれば車載工具のレンチよりホイールナットを緩めやすい。

十字レンチは4種類のナットサイズに対応している。

スピンナーハンドルは車載工具のレンチよりも柄が長く、力が入りやすい。別途ホイールナットサイズにあったソケットが必要になる。

また下の写真のようにナットが固いからといてレンチを足で踏む行為はやめましょう。

レンチが外れてホイールナットのを痛めてしまい、形が変形し取り外せなくなる可能性があるためです。

しっかり力の入る工具を使うことで事故やナットの損傷を防止できます。

ジャッキアップ

ホイールナットが緩んだらジャッキアップします。

ジャッキが安定する場所で作業をしてください。

車載のジャッキのほとんどは写真のような「パンダジャッキ」です。パンダジャッキの丸い穴の部分を回せば上下します。

手で簡単に回りますんので赤丸のジャッキポイントまで当てます。ジャッキポイントは車種ごとに場所が違いますので取扱説明書を参照してください。

クルクルと回す棒をパンダジャッキにセットします。

クルクル棒にレンチをセット

この状態からパンダジャッキを回しジャッキアップしていきます。

タイヤが浮いたらOKです。

ホイールナットの取り外し

ホイールナットが緩み、ジャッキアップしたらホイールナットを取り外します。

写真のように両足でタイヤを抑え、固定しておくとホイールナットを外しやすい。外したホイールナットの中に砂などを噛まないように保管しておこう。

次に、外したホイールは写真のように車体の下に入れます。なんらかの理由でジャッキが倒れて作業者が車に挟まれるような事故を防止するためです。

ホイールナットの取り付け

スペアタイヤやスタッドレスタイヤなど、履かせたいホイールをハブボルトに合わせて取り付けます。

ホイール取り付け時はハブボルトを痛めないようにしましょう。

ホイールナットの取り付け時は取り外しと同じように、両足でタイヤを抑えハブに対して真っ直ぐにします。

この状態でナットを1つ手で奥まで締め込みます。こうすることでホイールが真っ直ぐになり足で抑える必要がなくなります。

ホイールナットはゴミの噛み込みや斜めに入れたまま工具で締め込むと、ハブボルトを痛め交換が必要になっていましいます。

いわゆるネジ山がダメになる「かじる」と言うやつです。

かじってしまったら、ナットの交換もしくはハブボルトの交換が必要になってしまいます。

ゴミの噛み込み、ナットが斜めになっていないかの確認をするために、手で奥までナットを締めこむことを必ずしましょう。

ハブボルトの修正や交換は面倒なので、高い修理費がかかります。

ホイールナットの締め付け

ホイールナットの締め付けは、まずジャッキアップしたままの状態でレンチを使い軽く締め付けます。(仮締め)

手でナットを付けたままではホイールは、ハブに対して真っ直ぐ取り付けられていないからです。

軽くでいいのでレンチで仮締めしてハブに密着させます。

締める順番は対角線に締めていきます。5穴ホイールの場合は写真を参考。

1つのナットだけを締めすぎるとホイールがずれて付く場合があるので、少しづつ均等な力で締めていきましょう。

仮締めが終わったら、ジャッキを下ろしタイヤを地面に接地させ本締めをします。

本締めも対角線の順番で締めていきます。締める力ですが、

「グッと力を入れて締める程度です」

と言われてもわからないと思います。

本来はトルクレンチという工具を使用して規定のトルク(締める力)で締め付ける必要があります。

しかしパンク時や緊急時にはトルクレンチがないので、規定トルクで締めることは困難です。

なのでトルクレンチがない場合はホイールが緩まないようにしっかり締め、後日整備工場で規定トルクで締めてもらいましょう。

トルクレンチを持っている場合は車種ごとの規定トルクで締め付けます。以下は参考値。

軽自動車や小型車では108N·mというトルクが多い。(車種によって違いますのでマニュアル参照して下さい)

写真は私がいつも締めている110N·m。

これでタイヤ交換は終わりなので、同じ作業を3本やってください。

タイヤ交換にあれば便利なもの

これまで車載工具でタイヤ交換をする方法をご紹介してきましたが、あったら助かるタイヤ交換に持っておきたい工具を紹介しよう。

あればより安全で効率よく作業ができます。

タイヤ交換時にはトルクレンチは必須工具です。自宅で作業する場合は必ず準備しておこう。

まとめ

最後に注意点や手順をまとめますね。

手順まとめ
  1. 安全な場所で作業する
  2. 必要な工具をそろえる
  3. まずホイールナットを緩める
  4. ジャッキアップする
  5. 履かせたいホイールと入れ替える
  6. ジャッキアップ状態で仮締めする
  7. 車体を降ろし本締めする
注意点まとめ
  • ホイールナットは適合しているかチェック
  • ホールナットの中に砂など入れないように保管
  • 安全のため外したホイールを車体の下側へ入れる
  • ナットの取り付けは手で奥まで締める
  • 締め付け順を守る
  • 規定トルクで締め付ける

自宅などでタイヤ交換作業ができると便利ですよね。チャレンジできる方はやってみてください。

最後に宣伝ですが、タイヤを安く交換したい方はこちらの記事でご紹介していますので合わせてお読みください。

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