こんにちは整備士ノート管理人510です。
車検に入庫したホンダのストリームがブレーキオイル漏れをしていたので、ブレーキマスターのオーバーホールをした。
その様子を簡単にレポートしますね。
ブレーキオイル漏れの確認
まず車検では様々な点検項目がありますが、「ブレーキオイル漏れ」も当然ですがチェック項目です。下記の写真はブレーキマスターシリンダーの取り付け部ですが塗装が若干浮き上がっているのがわかりますか?
そして濡れた感じにもなっていますよね?
これがブレーキマスターシリンダーからのブレーキオイル漏れです。
ブレーキオイルは「塗装を犯す」という特性ががあります。
なので塗装面にブレーキオイルが付いているとすぐにわかるんですね。
ブレーキマスターシリンダーのオーバーホール
ブレーキマスターシリンダーのOH(オーバーホール)手順は以下の通り
- 取り外し
- 分解・組み付け(OH)
- エア抜き
取り外し
ブレーキマスターシリンダーの取り外しには専用の工具があった方がベター
ブレーキパイプの切り離しには必須工具です。整備工場にはどこでもあります。
中に入っているブレーキオイルを抜き取ります。
上からでは完全に抜き取れないので、キャリパーやホイールシリンダーからも抜き取ります。
ナットを2つ取るとマスターバックから離脱出来ます。
この中にピストンが入っています。
マスターバックの塗装面に触れると、塗装がポロッと剥がれ落ちます。
この辺はきれいに脱脂して、サラッと簡易的に塗装をしておきます。
分解・組み付け
分解はサークリップを外してピストンを押し込みストップピンを抜き取ると分解できます。
「ピストンガイド」と呼ばれるところのシールが劣化してブレーキオイルが漏れるんですよね。なのでここのシール交換がOHのキモですね。
とは言ってもホンダの純正部品はご覧のようにシールが組み込まれているピストンなどがセットです。
自動車整備士が「部品交換屋」て言われても仕方のない所ですね。
組み付けはシリコングリスを縫って組み付けます。
自分がいつも使っているシリコングリス
本来であればリザーバータンク取付け部のグロメットも交換したいところではあるのですが、ホンダ純正のOHキット(ブレーキマスターインナーキット)には付属していませんでした。
部品商に聞いても設定はないとのこと。ブレーキマスターシリンダーーASSYでの部品供給しかないらしいです。
マニュアルには分解時には交換のことって書いてあるんだけど謎ですね。
(この辺の情報をお持ちの方はコメントください)
全て元通りに組み付けたらエア抜きして完了です。
エア抜き
ブレーキのエア抜きは慎重にやります。エア噛みしたままですと、ブレーキペダルの踏み代が大きくなりブレーキ効かない事態になりますからね。
気になる費用は?
さて今回はこんな感じでブレーキマスターシリンダーのOHを紹介してきましたが、気になるのはその費用ですよね。
さらっと出してみますね。
インナーキット | 6600円 |
ブレーキオイル | 1800円 |
作業工賃(一般整備時価格) | 5950円(12750円) |
合計(一般整備時価格) | 14350円(21150円) |
作業工賃にいてはいくつか注意点があるので載せておきます。
- 弊社での価格だということ
- 車検時と一般の整備時の作業では価格が違う事
以上ですが、車検時の整備の方が割安なんです。
なので車検時にブレーキオイルがにじんでいますけどOH作業してもいいですか?なんて提案があった場合は悩まずに作業依頼をしましょう。
「あとで・・・」なんて考えていたら損しますよ。
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