一般整備

クーラントの交換とエア抜きを解説

車のメンテナンスはしていますか?

今回は車の冷却系統である水まわりのメンテナンス、クーラントの交換やエア抜きについて紹介します。

クーラントとはロングライフクーラント(LLC)のことで、簡単に言うと冷却水です。

普段エンジンオイルは交換しているけど、クーラント(冷却水)は気にしていなかった!って方は多いのではないでしょうか?

クーラントの交換は必要?

そもそもクーラントって交換が必要でしょうか?

結論から言うと冷却水の交換は必要です。

冷却水自体の役割はエンジンの冷却ですが、水道水ではなくクーラント液をわざわざ使うのには理由があります。

水道水ではなくクーラントを使う理由は防錆・消泡・凍結防止です。

冷却経路が腐食してしまうと、冷却系統の詰まり、腐食による冷却水漏れ、ウォーターポンプなどの摩耗促進などが考えられます。

また冷却水が高温になると発生する泡を消す添加剤も含まれています。消泡効果が薄れると熱交換率が下がり水温が下がらないことにもつながります。。

そして3つ目は凍結防止です。万が一冷却水が凍結してしまったら、凍結により冷却水の体積が膨張し冷却系統の部品を破損させてしまう恐れがあります。

これらを防ぐためクーラントはエチレングリコールという不凍液を使用し、そこに防錆効果・消泡効果のある添加剤を加えています。

しかし年数が経つとこれらの性能は徐々に落ちてきますので、性能維持のため指定された交換サイクルで交換が必要になります。

クーラントの交換時期は?

ではクーラントはどのくらいの期間で交換すればよいでしょう?

クーラントの種類で交換時期が違う

クーラントには大きく分けて2つの種類があります。

「長寿命のスーパーLLC」と「数年おきに交換が必要なLLC」です。

交換時期
LLC2年ごと(初回3年)
ホンダeクーラント
(長寿命)
新車時11年20万キロ
移行6年12万kmおき
トヨタ純正スーパーLLC初回16万kmまたは7(5)年
2回目以降は8万kmまたは4(3)年ごと
()は貨物車、事業者

長寿命のスーパーLLCも各自動車メーカーによって交換時期が違います。

交換時期の確認方法

自分の車がどちらのクーラントを使っているのかは、クーラントの色などでは確認が難しいため、ボンネット裏にあるコーションラベルをチェックまたはサービスマニュアルや取扱説明書で確認する必要があります。

クーラント交換手順

ここからは自分でクーラント交換をする場合の説明をします。

手順としては

  1. クーラントを抜く
  2. クーラントを入れる
  3. エア抜きをする

となりますが、いくつか注意点があるので先にご説明します

注意点

注意点は以下の3つ

  1. クーラントは有毒なのでそのまま捨てない
  2. エア抜きが不十分な場合はオーバーヒートする可能性がある
  3. クーラントが熱い場合はラジエターキャップは開けない

クーラントはそのまま捨てない

クーラントは甘い匂いがありますが、人体に悪影響のある有害物質です。間違って飲んでしまった場合は中毒症状や最悪しに至るケースもあるようです。

当然そのまま廃棄はできませんので、ガソリンスタンドに廃棄の依頼をするか、吸水材などにクーラントを含ませ燃えるごみで処分しましょう。

エア抜きが不十分だとオーバーヒートする

冷却経路内にエアーが入っているいわゆるエア噛み状態では、冷却水がうまく循環できずにオーバーヒートになってしまいます。

オーバーヒートはエンジンに重大な損傷を与えかねないので、クーラント交換時にはしっかりエアーを抜くようにしましょう。

クーラントが熱い場合はラジエターキャップは開けない

エンジンをしばらくかけていた後などは、冷却水は温度が上がりラジエターキャップで加圧されています。

それを知らずにラジエターキャップを開けてしまうと一気に減圧され、熱湯となった冷却水が吹き出し大やけどしてしまいます。

クーラントが熱い時は絶対にラジエターキャップは開けないようにし、クーラント交換作業はしないようにしましょう。

クーラントを抜く

さて交換作業ですが、ラジエターに下側にドレンコックがありますので、それを緩めてクーラントを抜きます。

この時ラジエターキャップを緩めてあげれば、勢いよくクーラントが出てきます。受け皿を用意しましょう。

またラジエターのドレンコックにはOリングがありますが、劣化していると「 緩めて締める」の作業で損傷し、冷却水漏れの原因となってしまいます。

安価な部品ですのでクーラント交換時には、ドレンコックも同時交換しておきたいパーツです。

クーラントを入れる

ラジエターから冷却水が出てこなくなったら、ドレンコックを締めクーラントを入れます。

クーラントを入れる際には「クーラントチャージャー」と呼ばれる工具を使うと作業効率は上がります。

じょうごタイプのもの

エアー設備のある整備工場では、エアーで真空引きをしてクーラントを注入できるものもあります。

エア抜きをする

クーラントを入れたらエンジンを始動し「エア抜き」を行います。

先ほども言いましたが、エア抜きが不十分な場合はオーバーヒートを引き起こしますので、しっかりエアーを抜きます。

車種によっては、エア抜き用のボルトがあったりしますし、エアーが抜けにくい車種ではラジエターのあるフロント側をジャッキアップしエアーを抜けやすくする方法もあります。

基本的には車種ごとのサービスマニュアルに準じて作業しましょう。

個人的にはエアーが抜けにくい車種では、先ほど紹介した真空引きタイプのクーラントチャージャーを使用するのが効率的でいいかと思います。

真空引きタイプのクーラントチャージャーは、冷却通路をバキュームで真空にして、負圧を利用して冷却水を入れていきますので、クーラント注入時にエアーが入らないという特徴があります。

じょうごタイプの場合は、ラジエターキャップを開放状態でエンジンを始動し、少しずつエアーを抜いていきます。

必要があればラジエターのホースを手でもみながらエアーを出し、クーラントが足りなくなればその都度補充。

エンジンが温まりサーモスタットが開けばさらにエアーが抜けてきます。

気泡が無くなったらラジエターのアッパーホースとロアホースを手で触り温度を確認。両方とも熱くなっていれば冷却水がしっかり循環しているのでエア抜きはOKです。

ラジエターキャップを締めて、ラジエターファンが回ることも確認。

最後はいったんエンジンを冷やし、サブタンクのLLCのレベルを調整しましょう。

添加剤の利用もオススメ

一般的なクーラントの交換方法を説明してきましたが、添加剤の利用もお手軽なので紹介しておきます。

そもそもクーラントを交換する理由は、冷却水の性能維持です。主に防錆や消泡でしたね。

これは添加剤の注入と言う手段でクーラントの性能効果を復活させる事もできます。

注入はラジエターの注入口のLLCを少し吸い取り、添加剤を入れるだけです。サブタンクからでも問題ありません。

効果は2年なので車検ごとに注入すればOKですよね。

添加剤の使用は、交換費用の節約や作業時間の短縮にもなるため、最近ではクーラントの交換よりも添加剤で済ませている整備工場も少なくありません。

弊社もサクッと添加剤を入れてOKにする場合が多いです。

整備工場の儲けは少なくなりますが、お客様の懐には優しいですし、交換、エア抜き作業要らずなので重宝します。

LLCの交換費用は?

さて最後にLLCの交換費用を紹介します。

NBOXの場合の概算は以下になります。

LLC
(ホンダeクーラント)
2400円
(2ℓ)
交換工賃4250円
合計6650円

弊社のLLCの各単価は以下のようになっています。参考にしてください。

通常LLC750円/ℓ
スーパーLLC1200円/ℓ

添加剤の価格も載せておきますね。弊社ではLLCの添加剤はワコーズのクーラントブースターを使用しています。

LLC添加剤1760円

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