車検で入庫のCR-V
ステアリングラックからパワステのオイル漏れをレポートします。
車両情報
- ホンダ CR-V
- DBA-RE3
- H20年式 7万キロ
一般的にパワステのオイル漏れは大きく分けて3カ所から漏れます。
- パワステオイルポンプ本体
- パワステオイルホース
- ステアリングラック本体
この中で今回は、「ステアリングラック本体」から漏れていますので、ステアリングラックのオイル漏れについて話していきます。
パワステとは?ステアリングラックとは?
まずパワステについて説明しますね。
パワステとは「パワーステアリング」の略です。
ハンドルを切る力が少なくていいようにアシストしてくれるものです。逆に昔の車でパワステのない車のことを「重ステ」(オモステ)と呼ばれます。
写真下部の「ラック&ピニオン式油圧パワーステアリングギア」という部品が通称「ステアリングラック」と呼ばれているものです。
ステアリングで回された回転方向の動力を軸方向の動きに変え、タイヤの切れ角を変える働きをします。
パワステの機構には油圧式と電動式がありますが、今回の車両は油圧式なのでオイル漏れというトラブルになります。
現在の主流は電動式で油圧式は一昔前のシステムと言っていいでしょう。
ステアリングラックからパワステのオイル漏れ
さて整備に移りますが、車検整備なので下廻りからチェック!
ステアリングラックからオイル漏れがありました。
場所はステアリングラックブーツの中からです。
左側
右側
左右共にステアリングラックブーツよりにじみ出ているので、内部では結構な量が漏れているのではないかと推測されます。
オイルの漏れた状態では車検に通りませんので修理の段取りをします。
しかしこのステアリングラックからのパワステのオイル漏れは、基本非分解のためメーカーから部品供給が無いことが多く、ステアリングラックASSYの交換が一般的な修理となります。
また純正部品は高額なため、リビルト品を使用する修理が整備工場では普通です。
ディーラーでは純正品の高額な見積もりを提示してから新車をすすめるといった流れでしょうか。
パワステのオイル漏れを放置するとどうなるのか?
パワステのオイル漏れを修理しないままでいると最悪パワステが効かなくなります。これは走行中などにおこると大変危険です。
オイル漏れを発見した場合は即刻修理することが賢明です。
またパワステが効かなくなるまでの症状としては、オイル不足によるポンプからの異音があったりハンドルを回すと違和感があったりします。
ステアリングラック交換、パワステオイル漏れ修理費用
部品商からパワステのステアリングラックのリビルト品の見積もりを取りました。
リビルトステアリングラック | ¥30000 |
交換工賃 | ¥36550 |
アライメント測定 | ¥5000 |
合計 | ¥71550 |
交換工賃:4.3(工数)×¥8500(レバーレート)=¥36550
交換工賃はサブフレームの脱着などが必要なため高めの工賃です。
またこの他に交換後のアライメント調整も必要になります。
修理の合計しますと¥70000オーバーの見積もり額です。
このようにステアリングラックからのオイル漏れがあった場合、高額の修理になる可能性が高いです。
パワステのオイル漏れ修理を行わずに車を乗り換える
今回のケースでは修理見積もりの提示の段階でユーザー様は車の乗り換えの決断をされ修理と車検整備は行わないこととなりました。
年式、距離等総合的に見てもいい判断だったと思いますね。
車検というタイミングだったので、無駄な経費も支払うこと無く次の新しい車に予算をかけれますからね。
当サイトでは何度も言っていますが、故障の負のスパイラルで修理費用にお金をかけ続けることが一番もったいないことです。
乗り換えのいいタイミングがきたらスパッと決断することも必要ですね。
CR-Vの買取価格
このCR-Vは輸出でも人気がありますので買い取り価格も期待ができるところです。
あまり詳しい金額等は記載できませんが、7年落ちで20万キロ近い車が業者間で100万円以上の価格で取引されています。(H29年3月現在)
もちろんグレードや車の色、外内装の状態などによりますが。
買い替えか修理を迷われた方は1度買い取り額の査定をしてもらうのもいいですね。
査定は無料ですのでやってみましょう。
実はこのオススメの無料査定は私も体験しています。車屋の私がビックリする買取価格の提示でした。
高値で取引されるのはオークション形式だからなんですね!
詳しくは体験記事をご覧ください。