現役の車屋510です。
今回は初めて中古車を買うような初心者に向けて「失敗しない中古車の買い方」についてお話しますね。
中古車ってやはり新車と違って、購入時に「買ってすぐに壊れたらどうしよう」など不安要素がありますよね?
よくある失敗例としては
- 当初の予算をオーバーした!
- 友人に高すぎじゃない?と言われた
- 走行時に変な異音がする
などなど多岐にわたります。
本来は楽しいはずの車購入。いい買い物をしたいところです。
そこで初心者向けに、これだけは「中古車を購入する前に見てほしい!」というポイントを4つにまとめました!
これから中古車を購入しようとしてる方はぜひチェックしてみてください。
- 経費を理解して予算を組む
- 店舗にて車両を確認する
- 車両の状態を見極める
- 中古車をお得に買う秘訣
1つずつ解説していきますね。
予算オーバーを防ぐために経費を理解する
まず中古車を購入する前の基本知識として、「中古車購入には車両本体価格以外にも必要経費が掛かる」と言うことを理解しておきましょう。
経費を把握することで中古車購入における適正な予算建てができ、予算オーバーになるような失敗を減らすことができます。
主に中古車を購入する時と、購入した後にかかる経費は以下のものがあります。
- 諸経費
- 税金
- ランニングコスト
簡単にポイントを押さえて説明していきますね。
諸経費
まず、中古車購入時にかかる諸経費です。
その内訳は多岐にわたり、車屋によって名目や金額も違いますが、一般的には車両本体価格の10~20%が目安と言われています。
この諸経費の中には法定費用と呼ばれる税金や自賠責保険料のような非課税のものと、代行費用と呼ばれるものの2種類に分けれます。
法定費用はどこの車屋さんで購入しても同じ金額ですが、代行費用と言われるものは各カーショップによって額が違い、ここが中古車販売業の儲けとなる部分です。
注意点としては、車両本体価格が他店と比べて安い場合、この諸経費がかなり高い場合がありますので、「安い、高い」は車購入時の総額で比べてくださいね!
さらに気を付けたいのがオートローンの契約です。
オートローンを組む場合は金利をしっかりチェックしましょう。
銀行系では金利約3%程度でローンを組めますが、利益重視の中古車販売店では10%もの金利を提示するところもあるそうです。
これは300万円を5年ローンにした場合、金利だけで約60万円も高くなる計算です。
何も知らないで契約してしまうと後で後悔をしますので、しっかりチェックしてくださいね。
- 諸経費は車の10%~20%くらいかかる
- 車両価格だけではなく諸経費を合わせた支払総額で車が高いか安いかを判断する
- オートローンの金利は安いところを探す
税金
中古車購入時には、消費税、重量税、自動車税、環境性能割などたくさんの税金がかかります。(条件による)
中古車購入時にかかる税金 | |
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消費税 | 車両本体価格・諸費用の課税対象に10%かかる |
重量税 | 車検時に重量に応じてかかる |
自動車税 | 毎年4月1日の所有者にかかる(購入時は残りの月を支払う) |
環境性能割 | 中古車取得時に環境負荷軽減に応じてかかる |
この中で、自動車税は購入月によって金額は変わりますが、購入後は毎年4月1日に登録してある車の所有者にかかってきます。
自動車税は排気量に応じて金額が決められており、排気量が大きくなるほど税金も高くなります。
例えば、車体価格が安いからと言って6000ccを超えるアメ車などを購入してしまうと、毎年111000円の自動車税を払うこととなってしまいます。
車購入時にはこの排気量も頭に入れておきたいところです。
毎年支払うことになる自動車税も計算に入れておこう
ランニングコスト
また車は所有すると維持費がかかります。これをランニングコストと呼びますが主に以下のようなものがあります。
車検代 | 乗用車であれば2年に1度 |
---|---|
メンテナンス代 | オイル、タイヤ、バッテリーなどの消耗品や定期点検代など |
駐車場代 | 駐車場を持っていない場合は月極で契約が必要 |
自動車保険 | 任意ではあるが、必ず入っておきたい |
ガソリン代 | 走る分だけ必要 |
ランニングコストは大きく古い車ほどコストが高くなる傾向です。車選びの参考にしてください。
車検代 | 大きな車ほど高額になる |
---|---|
メンテナンス代 | 古く大きな車ほどメンテナンス代がかかる |
駐車場代 | 好立地ほど高額になる |
自動車保険 | 大きな車、また価値が高いほど高額 |
ガソリン代 | 燃費の悪い車は高額 |
この他、車購入時にカーローンなどを組む場合は月々の支払いもありますので、余裕を持って車を購入しましょう。
中古車購入で車両価格以外にかかる費用のまとめ
購入時には諸経費、車を所有していると自動車税やランニングコストがかかります。
予算をオーバーしない為にも無理のない範囲で中古車の購入を検討しましょう。
店舗にて販売車両の確認をする
さて大体の予算が決まったら、いざ車を探しましょう。車を探すとなると、まずは皆さんネットで検索しますよね。
ネットでの中古車検索は車種やグレードなど種類が豊富なことや、欲しい車の相場がわかるのでとても便利です。
しかしデメリットとしては、遠い場所に欲しい車があると下見に行けなかったり、陸送費にお金が掛かったりするところです。
中古車の場合はどうしても各個体の傷・汚れ・臭いなど実際に目で見て確認しておきたい点がたくさんあります。
できるだけ近場の中古車販売店から検索し、店舗に行くことを前提として車を探すのがいいでしょう。
ネットの写真だけで判断して購入するのはリスクが高いことは理解しておこう。
地域を絞って検索するのには「カーセンサー」が便利です。
また希望の車が見つからない時は、ガリバーの車を探してもらうサービスの活用も良いでしょう。
毎日500台程度もの車の入れ替わりがあるそうなので、条件を言っておけばそれにあった車が入庫したときに連絡をくれるので便利です。
車両の状態を見極める
それでは次は具体的に車をチェックする実践編をお話しします。
初めに厳しいことを言いますが、中古車購入は妥協が重要です。
- 金額
- 年式
- 走行距離
- 色
- グレード
どれも妥協したく無いのであれば、新車を購入することをオススメしますが、予算的に絶対無理な場合や、どうしても欲しいモデルは新車販売が終了しているなんてことが中古車を選ぶ理由だったりします。
しかし妥協を一切しないという姿勢では、いつまでたっても中古車は見つかりません。
どこが妥協できて、どこは譲れないのかを明確化しておくことで、自分に合った1台にたどりつけます。
どこまでが許容範囲なのかは自分で決断して決めましょう。
高年式・低走行車を狙う
まず車を選ぶ際、「高年式、低走行車」をオススメしたい。
当たり前ですが、高年式、低走行の方が故障リスクが少いからです。
新車販売から3年以内の車であれば、メーカー保証が付いているのでさらに安心ですよね。
また過走行よりも低走行車の方が、車自体の痛みも少ないです。しかし当然高年式、低走行車は価格が高くなります。
修復歴の有無
次は修復歴の有無です。
中古車で「安さ」ばかりを求めてしまうと「修復歴ありの車でもいいかな?」なんて思ってしまいますよね。同じ程度の車と比較すると修復歴有りですとかなり安いですから。
しかし修復歴有りの中古車を購入するのはオススメいたしません。
修復歴とは車の骨格であるフレームの修理をしていることを指します。
そのため弊害として、走行時に振動や異音が出たり、微妙に真っすぐに走らないなどの事故の影響がある場合もあります。
また死亡事故を起こした車かもしれないですよね?気持ちの面を含めて私はオススメしません。
内装
さて内装をチェックしましょう。
チェックするポイントは3つ
- シートの汚れ
- たばこの臭い
- インパネの傷
3つ挙げましたがポイントは、部品交換が高額になるところをしっかり見るです。
シートやインパネの汚れや傷は早々に部品交換ができません。また車に染みついている臭いもなかなか取れないのでチェック項目です。
外装
外装の傷や凹みの板金修理は高額になるため、しっかりチェックしどこまで妥協できるかを判断しよう。
傷は目視チェックで、凹み、板金跡などは遠くから透かして見るようにします。雨などの天気ではわからないので必ず晴れた日にチェックしよう。
エンジン
エンジンでは主に、異音とオイル漏れをチェックしたい。
致命傷になるような異音はないか?高額修理になるようなオイル漏れはないか?このようなことをチェックしたいです。
ベルトのキュルキュル音などは少しの整備で直りますので心配は要りません。
また購入時にはどのくらいの期間に保証がついているのかなども確認しておきたいですね。
下廻り
下廻りは展示車両の場合は確認が難しいでしょう。サラッと下廻りを覗いてサビだらけではなければいいでしょう。雪国で使われた場合は塩カリの影響でサビがひどい場合がありますから要注意です。
消耗品
車購入後の消耗品で高額になりそうなのはタイヤです。
タイヤの溝だけではなく、ヒビ・亀裂などはないかチェックし製造年月日も把握しておきたいところです。
購入時の契約
最後は
- 車検の有無
- 保証期間
なども確認していおきたいところですね。車購入して4ヶ月後に車検代15万円なんてこともありえます。
また現状渡しなのか3ヶ月保証付きなのかなどの確認もしておこう。購入後に走行時に異音がする場合など実費修理なのか保証で直してくれるのかで大きく違ってきます。
車両の状態を見極めるのまとめ
おおまかに具体的なチェックポイントを挙げてみましたが、最終的には金額と程度の折り合いです。
どこまで妥協できてどこまでは譲れないのかを自分で決断しなくてはいけません。
中古車をお得に買う秘訣
最後に中古車をお得に購入する裏技的なポイントを挙げてみます。
- リセールを気にする
- 下取りには出さない
リセールを気にする
リセールとは車を売るときの値段のことです。
リセールを気にして購入すると次回車を売却するときに高値で売れます。
先の話なのですが、10年10万キロでスクラップ同然の車と、50万円で売れる車とでは乗り換え時に狙える車が違ってきますよね。
具体的には以下のような車を狙うといいでしょう。
- 人気車である
- 輸出需要がある
- 人気色(ブラック、ホワイト)を買う
車種を変えれないのであればカラーに気を使うだけでもOKです。
リセールバリューの良い車は具体的な車種名を挙げながら、こちらの記事で解説しています。
下取りには出さない
新規で中古車を購入する場合ではなく、すでに車を乗っていて乗り換える場合の話ですが、皆さんは車を下取りに出す方も多いのではないでしょうか?
下取りは車を購入するところで車の購入と売却が一緒にできるので、ユーザーとしてはとても便利ですよね。
しかしそのまま車屋の言われるまま下取りに出すと、安く買い叩かれる場合もありますので、私は買取専門店に出すことをおすすめしたい。
現在は車買取の専門店がたくさんあり、下取りよりも高く車を買い取ってくれる可能性が高いからです。
具体的にどこの車買取業者が良いの?なんて疑問が出てくると思います。そんな方は
具体的には私が車買取店の価格調査をした記事がありますので、こちらを参考にしてください。
失敗しない中古車購入のまとめ
今回のまとめ
経費を理解して予算オーバーを防ぐ
- 余分な諸費用チェック
- ローンの金利チェック
購入する車は実店舗にて下見をしよう
- 写真での購入はリスクがある!しっかり下見をしよう
車の状態はしっかり見る
- 高年式・低走行を選ぶ
- 妥協するところを決める
- 交換や修理に高額になるところを見る
リセールがいい車を選ぶ
- 人気車・人気カラーを選ぶ
下取りではなく車買取を活用しよう
- 下取りでカモにされないようにする
良い中古車が購入できますように!