「走行中ピチピチ、ギシギシ、と音がする」との事で入庫です。
年式からは保証対象なのでメーカー(ディーラー)へ持込みですが、その異音の原因や修理方法が勉強になった事例だったこともあり、記事にしてみようと思いました。
「走行中異音」でなかなか直らない、または原因がつかめない同業者さんには有力な情報になるかもです。
結論ですが、スポットジンクという塗料で走行中の異音がなくなりました。
- EBD-HA8
- H 27年 ホンダ アクティトラック
- 2700キロ
走行時異音の症状の再現
長い期間お預かりしていたのですがやはりなかなか症状がでない。
「時々音がする」って言うのはかなり厄介な修理の部類です。
80キロ一定速度でようやく症状が出ました。
運転席の後ろから「パチパチッ、ピチピチッ」って感じですかね。
かなり気になる音です。
走行中常に、小石がタイヤハウス内で飛び跳ねて当たっている音の様な感じがしました。
30秒くらい音がしてまた音がしなくなりました。
音が出る一定の条件があるのでしょうね。
音を確認してから、メーカーの担当整備士へ症状を細かく伝えて修理の報告を待ちますが、担当の整備士さんも何度か音を確認できたらしいんですが原因がつかめず苦戦しているようです。
走行時異音の診断結果、修理方法
後日、担当整備士さんからの報告が以下です。
「ボディのつなぎ目のスポット不良により音が出ている可能性が高い。」
スポット溶接をしている付近からボディきしみによる音ではないか?との見解でした。
そして修理方法としては
- 鋼板の合わせ面をハンマーで叩いたり、こじったりして隙間を変える
- 浸透性の高いスプレータイプの潤滑油をボディに吹き付ける
という提案をもらったのですが
①はアクティトラックということもありトリムなどでボディを隠しておらず鉄板むき出しです。叩いたりこじったりしたらボディに傷がつきその傷も丸見えなので却下です。
②は即効性のある方法ではあるものの持続性がないという欠点のため却下です。
担当者と修理方法などで悩んでいましたが、経験豊富な整備士さんにアドバイスをもらう事が出来ました。
スポットジンクという塗料を使うといいらしいです。
スポット溶接用の合わせ面のシーラーです。
クッション的な感じになるのでしょうか?詳細はわかりません。
板金屋さんに聞いたところ、ハケで塗るタイプのものを使用しているそうです。
板金をしない自動車整備士は、見たことも聞いたこともないものだろうと思います。
自分も全くわかりませんでした!導電性とか言われてもピンとこないです。笑
これをスポット溶接周りにの隙間に吹き付けて使用するみたいです。
ディーラーの担当整備士が作業してくれましたが、その後試乗して音が出ないので一旦納車したいとの事で車を引き取りました。
自分も試乗しましたが今のところ異音無しなのでお客さんに納車をし様子を見てもらうこととしました。
(3か月程度たちましたがクレーム言ってこないのでおそらく完治だとおもわれます。)
最後に
その他スポット周りが原因で異音がする場合、発泡ウレタンを注入する方法などがあるようですが大がかりになりそうなので今回は見送りました。
普段使わないようなケミカルで走行時の異音が直ったこと!
初体験でした!
ボディのきしみの異音などで困っている方は一度試してみる価値はありそうです!