車種情報、症状
型式:DBA-L375S
年式:H21年
車種:タント
走行距離:114785キロ
「雪が降って寒い日にガラスの方から温風が出ない!ガラスを拭くのに大変だった!見てください!」
とのことで受けた修理です。
まず距離からして頭に浮かんだのがサーモスタットの抜けだった。
さっそく現車を確認するもあっつあっつの温風が出ている…
現車にて症状を確認しながら問診をしてみる
ガラスを拭くのに大変!?⇒ガラスが曇っている?⇒除湿していないから曇りがとれないのか?
と思いエアコンの作動を確認するもばっちり作動!正常です。
送風の位置を切り替えて確認するとようやくお客さんの言っている意味が分かりました。
デフロスターから送風されていません。送風の切り替えがうまくできていません。
「デフロスターに切り替わりません。」と言ってくれたらすぐにわかるんだけどな~
まーこんなもんですよ。
問診もしっかりやらなきゃ余計な時間がかかりますね。
日本語は難しいです。
送風が切り替わらない原因を探る
マニュアルタイプのエアコンシステムなのでケーブル類をまずチェック!
手が届かないのでとりあえず目視でチェック!
見える範囲ではOKなのでヒーターコントロールパネル周りをバラします。
すると送風切り替えのケーブルが外れていて変形しているのが確認できたました。
ケーブルの正式名称はケーブルS/A,デフロスタダンパ コントロールっていうらしいです。
お客様にはケーブルの交換が必要なことと修理の見積もりを伝えOKが出たので作業に取り掛かります。
ケーブルの交換をしようと思ったのに誤診だった
とにかく手が入らないヒーターコントロール周り。
知恵の輪みたいにしてようやく取り出します。

外れてて変形してるケーブル。何とかつけてやろうと悪あがきをしたので変形がすごいことになっていますが…

新品のケーブルを取り付けて元通りに組み上げていく途中、自分の誤診に気づきます。

デフロスタダンパのレバー自体が動かない。
ユニット内部で何か引っかかっている感じです。
デフロスタダンパのレバーが動かない⇒
送風の切り替えダイヤルを回す⇒
レバーが動かないからワイヤーに負担がかかり変形してダイヤルからワイヤーが外れる。
っていうサイクルっすね。
完全に誤診しました。
なんでワイヤーが外れたことがイメージできず、反省です。
想像力が乏しかったですね。
お客様には再度連絡を入れ誤診を謝罪し新たな見積もりを提示。
ユニットの脱着が必要なため高額修理が予想されるため今回は修理を見送るとのことでした。
最後に
なかなか一発で原因をつかめることが難しいですが、目の前に思いっきり外れたワイヤーを目にしてそのまま直接の原因と決めたのが誤審の原因でしたね。
想像ですがおそらくユニットの内部に何か物が入り込りこんで引っかかっているのではと思います。
日々勉強ですね。。。


